PJMになったら知りたいPJMの基礎概念

この記事はプロジェクトマネージャーを任された方向けの記事です。
 
”プロジェクト”という言葉は抽象的なものとして便利に使われていますが、その定義は明確に定められれているという内容です。

結論

 プロジェクトとは「過去に一つでも経験したことない要素」と「開始日・終了日」
 プロジェクトマネジメントには、プロジェクトマネジメントの知識と技術が必要
 

プロジェクトとは「過去に一つでも経験したことない要素」と「開始日・終了日」

 
”プロジェクト”という言葉はとても抽象的に使われ、何かの取り組みを始める場合に「××プロジェクト」と呼ばれたりします。逆に、”このサイズの仕事はプロジェクトと呼べない、これはタスクだ”といった言葉を聞くことがあります。プロジェクトの定義はなんでしょうか?
 
プロジェクトの定義は「独自の目的・目標を設定し、それを期限までに達成させる一連の活動」です。
 
まず、「独自の目的・目標」があります。つまり、一つでも過去に経験のない要素があればPJTです。そして、「開始日と終了日」が決まっています。プロジェクトには必ず期限があります。
 
分かりやすい例として、”結婚式”が挙げられます。”結婚式”は、男女が友人,知人を招いて結婚を宣言する目的で、決められた日取りに行われます。殆どの方の場合(離婚経験がない限り、、、)、二人に結婚式の経験はなく、情報収集から始まり、予算を決め、内容を決め、実施します。
 
ちなみに、”結婚式”は最も進めやすいプロジェクトの一つです。なぜなら、目標,目的,期日を承認するプロジェクトスポンサーが本人だからです。プロジェクトスポンサーは決裁者と言い換えて頂いて構いません。
 
企業活動においては目標,目的が定まっておらず、終了日も決まっていない活動を”プロジェクト”と呼ばれている場合があります。これは、プロジェクトを指揮するプロジェクトマネージャーと、承認するプロジェクトスポンサーが別々の場合に発生します。
 
プロジェクトスポンサーも目標,目的,終了日を承認したいのですが、より上位の戦略が定まっておらず、承認基準がない為です。
 
その場合、プロジェクトマネージャーは担当プロジェクトの目的,目標,終了日を提案するだけではなく、より上位の戦略の理解が求められます。
 
もし、担当プロジェクトの目的,目標,終了日が決まっていない場合、まずは上位の戦略の情報を集めた上で、担当プロジェクトの目標.目標,終了日を仮設定し、決裁者であるプロジェクトスポンサーに提案しましょう。
 

プロジェクトマネジメントには、プロジェクトマネジメントの知識と技術が必要

 
プロジェクトマネジメントが体系的に整理されている職場は少ない印象です。正確にはプロジェクトマネジメントの研修は提供されていますが、各メンバーがそれを業務に落とし込みできているケースは少ない印象です。多くの方々が先輩たちの姿を見てプロジェクトマネジメントを学ばれているのではないでしょうか?
 
プロジェクトは「立ち上げ」「計画」「実行」「コントロール」「終結」にプロセスを分ける事ができ、それぞれのプロセスに必要な知識と技術があります。特に「計画」「実行」における知識と技術が重要です。
 
計画を正しく立てていないと、目標が低すぎたり高すぎたりなってしまったり、本来の目標,目的が達成されない実行計画になったりします。実行を正しく進めないと、計画と現実の間のギャップが大きくなりすぎ、プロジェクトが途中で終わってしまったりします。
 
そこで、どの業種,業態でも押しなべて適用できるプロジェクトマネジメントの知識,技術が重要になります。
 
また、プロジェクトの成功には、知識,技術だけではなく人間性も大切な要素になります。
 
計画から実行に移ると、プロジェクトはまるで頂上目指して道なき道を歩く登山のようです。途中で想定外も起きますし、ケガする人もいますし、様々な問題が起きます。その中でプロジェクトメンバーと共に頂上を目指す為には、引率していく人物の人間性が不可欠です。
 
例えば、役職は決して高くないありませんが、会社のビジョンを理解し、メンバーに慕われる人は、部署を異動すると途端に出世する場合があります。
 
逆に、役職は高くて営業力や資料作成など高いスキルをお持ちにもかかわらず、感情的性格の為、メンバーに距離をおかれている人は、その役職で止まってしまう場合があります(というよりも、配下メンバーが辞めてしまう為、組織がスケールしないのですが、、)。
 
人間性はプロジェクトを成功させる為には必要な要素です。そして、最も軽視されている要素かもしれません。この人間性は有名なデールカーネギーの「人を動かす」で学べると思います。
 
今回は、プロジェクトには目標,目的,終了日がある、プロジェクトマネジメントには知識,技術,人間性が必要であると書きました。PJM活動に活かしていただけますと幸いです。
 
お読みいただき、ありがとうございました。