PJMが把握したいステークホルダー

この記事はプロジェクトマネージャーを任された方向けの記事です。
今日はステークホルダーについて説明します。
 
結論
    ステークホルダーは網羅的に捉えよう
    特に知るべきはプロジェクトスポンサーとPMO
 
ステークホルダーは網羅的に捉えよう
 
ステークホルダーとは「プロジェクトの任意の局面に利害関係をもつか、影響を及ぼすか、影響されるか、又は影響されると自覚する人、グループまたは組織」です。日本語では利害関係者と呼びます。
 
プロジェクトメンバーは勿論ですが、PJTの恩恵を受ける顧客、PJTに影響を及ぼす社内機関で例えば法務部やITガバナンス部、協業するビジネスパートナーなども当てはまります。そのような人たちの期待,要望を調整しながらプロジェクトを進めるのがプロジェクトマネージャーの仕事です。
 
ステークホルダーを考える上で一つ注意頂きたいのは、利害関係がありながらPJTから距離をとってくるステークホルダーです。時に一部のステークホルダーはPJTが自身の業務や責務に影響を及ぼすと知りしながら、意図的に関わりを避ける場合があります。その理由は様々ですが、自身の業務が繁忙している為関わる時間がない、想定される依頼への答えが未だ準備できていない等が挙げられます。
 
このようなステークホルダーは消極的な態度を取る為、プロジェクトマネージャーも注意が弱くなりがちですが、そんな彼らも避けきれない局面になると急に沢山の要望を出したり、これまで出てこなかった新しい指摘を入れてくる場合があります。ですので、プロジェクトマネージャーはそのような回避してくるステークホルダーの要望も、予め十分に理解して進めていくべきです。
 
特に知るべきはプロジェクトスポンサーとPMO
 
様々なステークホルダーがいる中で、特に注意するべきはプロジェクトスポンサーとPMOです。プロジェクトスポンサーはプロジェクトを正式な活動であると承認する役割です。また、プロジェクトマネージャーの権限を超える問題を解決してくれる役割でもあります。たとえば複数プロジェクト間での予算の割り振りや、人員の配置などです。
 
よって、プロジェクトスポンサーが誰かを理解し、彼らに十分な説明をする必要があります。プロジェクトスポンサーへの説明機会は限られている場合が多い為、然るべきタイミングに備えてしっかり準備する事が重要です。
    
次に注意するべきはPMOです。プロジェクトマネジメントオフィスとして、プロジェクトのガバナンスや標準化、教育や監視を行うのがPMOになります。覚えておくべき事として、彼らの職務はあくまでプロジェクトを整える事であって、プロジェクトの目的,目標達成ではありません。
 
時々プロジェクトマネージャーしていると言いつつも、会議体の調整や資料管理ばかり実施している人がいますが、それらはPMOの仕事でありプロジェクトマネージャーの仕事ではありません。PJMの仕事はあくまで目的,目標達成である事を覚えておきましょう
 
今回は以上です。ステークホルダーの知識を自身のPJTにおき替えて、参考にしていただければと思います。